H21年・第2回定例会・一般質問、会議録・経済対策の取り組み。スクールニューデールの推進。について質問しました。

古川議長
次に10番議員、西川良夫君の一般質問を許可いたします。
西川良夫君

西川議員
議長の方から許可が出ましたので、一般質問を行います。まず、経済対策について、質問をさせていただきます。先ほどから散々この15兆円の補正のことについての非難がありましたけれども、2008年度1次、2次補正、また今年度の予算を併せて130兆円の補正が組まれておりますが、この政府与党としての強い経済対策、景気回復への強い決意の表れであると思います。

雇用調整助成金、この第1次、2次によって拡充されまして、今年の2月までに3万6千社が利用しました。それによって、287万人の雇用が守られたという報告もあります。昨年来の世界金融危機、また世界同時不況によって、世界経済の大調整が不可避となっており、いずれ現れる世界経済の新しい秩序に向けて、先手を打っていくことが必要だと言われております。

少し景気が上向いてきたとは言え依然厳しい雇用状況が続いていることに変わりはありませんが、新経済対策では、地方自治体を応援する対策として、2.4兆円の臨時交付金が盛り込まれております。この内、1.4兆円は、公共投資の自治体負担分の9割まで支援する地域活性化公共投資臨時交付金です。

残りの1兆円は、地球温暖化対策や少子高齢化対策など、地域の実情に即した自治体独自の施策に利用できる地域活性化経済危機対策臨時交付金となっておりますが、本町における今回の臨時交付金を活用しての事業計画をお伺いしたいと思います。今回の経済対策では、緑の産業革命の実施を打ち出しており、環境ビジネスは10年度後に市場規模120兆円、雇用規模は280万人に拡大するという数字が出ております。

太陽光エコカー、省エネ家電に重点支援をした具体的施策となっておりますが、今、注目されている太陽光発電を一般標準家庭に設置する場合、約3.5キロワットの太陽光パネルが標準で約200万から250万円ほどの費用がかかります。政府は住宅用太陽光発電促進のため、補助制度として発電力1キロ当たり7万円の支給を決定しており、一般的な家庭の場合、3.5キロで補助額が24万円程度になります。また新たな独_の補助制度を導入する自治体も多く、東京都では1キロ10万円、またお隣の北島町でも7万円、松茂町でも補助を実施していると聞いております。

また、現在1キロ当たり24円の電気料金の買取り価格を、来年度から倍額の50円になります。これらの施策により、約10年間で設置費用が回収できる仕組みとなっており、一層の需要促進につながると思いますが、藍住町でも住宅用太陽光パネル設置に助成を行ってはどうでしょろか。

続いて、国会で審議中の経済対策にも含まれておりますスクールニューディール構想は、事業規模1兆円というプロジヱクトで、様々な方面から高い関心が寄せられております。この構想が注目される背景には、世界が同時不況の局面を迎える中、中長期の成長戦略を踏まえた経済構造を変革する視点があると言われております。

この計画は、学校施設における耐震化とエコ化、情報化を集中的に3年間で完了しようというもので、具体的には、公立校を中心に現在1,200校の太陽光発電パネル設置を10倍の1万2千校にすること。電子黒板を学校に1台ずつ配備。校内LAN100パーセントに整備。教員用PCは1人1台を備え、校務の効率化を図り、児童•生徒には3.6人に1台のPCを拡充するとしております。

また、温暖化の防止や子供の遊び場、教育環境にもすばらしい効果があるとして注目されている校庭の芝生化も進めております。学校耐震化に関しては、災害時には地域住民の応急避難場所としての役割も果たすことから、安全性の確保は極めて重要です。学校におけるICT環境の整備も急務の課題となっており、ICT技術は今や社会に不可欠なインフラであり、こうした環境整備の格差は、子供たちの教育現場にあってはならないと思います。

パソコンや電子黒板の設置、各教室の地デジ対応テレビの設置など、ICT化を積極的に進め、教育環境を充実させるのと同時に、地元エ務店や建築関係者に対する経済対策、雇用対策にもつながります。町の計画をお伺いしたいと思います。

小•中学校での太陽光発電パネル設置への取り組みについてはどうでしょうか。また、耐震化については、町の予定では22年度、藍住中学校の工事ですベて小•中学校が耐震化工事の完了となる予定になっているように思いますが、この辺はどうなんでしょうか。それと、校内LANや電子黒板、デジタルテレビなどの設置状況と今後の取り組みについて、お伺いします。

小•中学校での校庭の芝生化については、どのように認識をされているでしょうか。以上、答弁をいただき、質問をしたいと思います。

古川議長  森内総務課長

森内総務課長
経済対策の取り組みにっきまして、経済危機対策臨時交付金の活用しての事業計画にっいてでございますけれども、この交付金は、国の経済危機対策として補正予算に計上されたもので、地方公共団体において、地球温暖化対策や少子高齢化社会への対応、安全•安心の実現、その他将来に向けた地域の実情に応じた事業を積極的に実施できるように創設されたものであります。

藍住町への交付限度額は、1億3,100万円程度と見込まれております。これを活用した町の事業計画につきましては、現在検討中でございますが、現時点では決定をいたしておりませんけれども、御質問にありましたスクールニューディ一ル事業の推進のほか、街路灯のLED化、また公共施設への地上デジタル放送対応テレビの整備などを検討をいたしておるところでございます。

町にとりましては、非常に有意義な交付金でございますが、臨時的なものであり、事業の選択に当たっては、経済対策の趣旨を踏まえつつ、今後の町財政への影響も考慮しながら有効に活用してまいりたいと考えております。なお、この予算につきましては、9月議会での補正予算計上を予定いたしております。以上でございます。

古川議長  下竹生活環境課長
下竹生活環境課長

西川議員の国の施策と併用して、個人住宅の太陽光パネル設置に助成をという御質問にお答えをさせていただきます。御質問にもありましたとおり、国におきましては、住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金として、設置する際に出力1キロワッ卜あたり7万円を、10キロワットを上限として補助することとしております。

町においての個人住宅への太陽光パネル設置への助成につきましては、継続的に行っていく必要がありますので、財政の裏付けがなければ実施できません。今後の検討課題とさせていただきます。御理解賜りますようよろしくお願いいたします。

古川議長  岡教育次長
岡教育次長

西川議員さんの御質問の中で、スクールニューディ一ルの推進につきまして答弁をさせていただきたいと思います。スクールニュ一ディール構想につきましては、「21世紀の学校教育環境の抜本的充実」を目指すものとして、国の経済危機対策の補正予算として組み込まれました。

この構想の大きな柱としましては、校舎の耐震化の早期推進、太陽光パネル採用をはじめとしたエコ改修、教育現場におけるICT環境の整備が挙げられております。ICT環境整備につきましては、次世代を担う子供たちが、早い段階からICTに触れ、活用することを通じて学力向上が図られるものと考えております。本町でのICT環境の整備につきましては、電子黒板、デジタルテレビ、教育用コンピュータ、校務用コンピュータの整備を予定しております。

なお、設置校、機器の台数等につきましては現在、精査を行っているところであります。校庭の芝生化につきましては、環境に優しく、生徒がのびのびと活動できる環境として、各小学校•中学校を部分的に芝生化をしてまいりしたいと考えております。太陽光発電につきましては、検討の結果、今回はICT環境、校庭の芝生化を重点に整備をしたいと思いますので、太陽光発電につきましては見送りとさせていただきたいと考えております。

なお、LAN配線につきましては、小学校、中学校とも整備はされております。それから、耐震につきましては、先ほど町長の方からも答弁がありましたように、藍住南小学校•北小学校につきましては、本年度中の完了となっております。また、藍住中学校は、南校舎の耐震設計と北校舎の耐震設計業務を行っている状況でございます。以上、答弁とさせていただきます。

岡教育次長
すいません、ちょっと訂正をさせていただきたいと思います。藍住中学校では、南校舎の耐震設計と北校舎の耐震診断業務を行っておりますので、訂正をさせていただきたいと思います。
古川議長   西川良夫君

西川議員
答弁をいただきましたので、再問をさせていただきます。太陽光発電についての一般住宅への助成は今のところ考えてないということですが、これ、戸数限定という形ででも、例えば10戸とか20戸限定という形でやれば、この今回の交付金で実施できるのではないかと思いますので、これが一つの経済対策にもなると思いますので、その辺を検討していただきたいと思います。

それから、事業計画が決まってないという説明でしたけれども、この6月の12日までに訏画書を提出というのがあったはずなんですが、その計画書っていうのは出されてはないんでしょうか。その辺を少し詳しくお聞きしたいと思います。

それと、この芝生化について、少しどれだけ芝生にすることがすばらしいかという話を、説明をしておきたいと思いますが、この校庭の芝生化というのは、今、全国的に進んでおりまして、校庭の芝生化は、子供が思いきり体を動かすことができるなど、安全対策にもなるとともに、子供たちのスポーツや外遊びの活発化が期待されています。

また、芝生化された校庭を地域に開放することで、地域住民がグランドゴルフなどスポーツの交流も盛んになり、校庭の芝生化は、学校の緑化だけでなく、雨水を吸収し、土ぼこりを防げます。また、太陽熱を吸収し、ヒートアイランド現象を緩和するなど、環境保全の上からも大いに期待できるものです。

最近、子供が遊ぶ場所がないという声をたくさん聞きますが、子供が外に出たがらないと
いうのは、校庭がいつも休日なんかは閉まっているために入れないということもあって、そういう状況、あるいはまたその周りに適当な遊び場所がないということをよく聞きますが、こうしたことにも対応できるものと思います。そして、

特にこの維持管理の面から芝生化イコール高コスト、また管理が大変という声がありますけれども、東京都、大阪などは積極的に推進していますが、多額の予算を計上しています。しかし、最近、テレビで紹介された校庭や公園、空き地の芝生化を低コストで実現できる鳥取方式というものがあります。

これは芝生の植栽方法として、ポット苗移植法というものを利用し、苗代代が非常に安く、特別な土壌改良を必要としないため、低コストで芝生化を行うことができます。年間維持管理費は、芝ス(Iりと肥料をまくだけで、平米100円以内に収まります。ニュージーランドから鳥取市にやってきたニール•スミスさんが考案者ですが、日本の砂漠、それは校庭だと思ったそうです。

日本の校庭や運動場が土であることに違和感を持ち、土のグラウンドが一か所もないニュージーランドで育った自分にとって、転んだらけがをする日本の校庭やグラウンドが日本の子供たちから外で思い切って走り回り、安心して遊ぶ権利を奪っているように見えてしょうがなかったと語っていた。

スミスさんが2004年から取り組んでいる鳥取方式は、除草剤や農薬を一切使用せず、環境と利用者に優しいことから、校庭の芝生化にはもってこいで、専門業者でなくてもだれでも、子供でもガーデニング感覚で取り組むことが可能ですと説明をしております。

施工方法は、実に簡単で、まず苗を作るところから始めまして、バミューダグラス系のティフトンと呼ばれる芝の植付け苗をポットに作り、このティフトンという芝は、西洋芝の中でも横に伸びる性質を持っていて、また、擦り切れとか踏みしめ圧にも強く、生長が早いといった特長があります。

この生長した苗を50センチ間隔で植え付けていき、まあ田植えをするような感じで植え付けていくんですけれども、その芝が横に伸びて地面を覆っていくのに約7週間もすれば一面緑になるという、すばらしい生長も早いんですが、この芝が密になればなるほど雑草が抑制されていき、補修する必要がない。施工管理費用が高いという理由で敬遠されがちな校庭芝生化も、この方法を使うとコストを抑えることができます。

子供を取り巻く環境、先ほども申しましたが、子供の遊び場が少ないということなんですが、この子供が外で遊ばなくなったことで、体力のない子供が増加をし、日本の校庭芝生化は2.3パーセントしか進んでいない。その中で、芝生化をしている学校の児童の体力は
高く、芝生の校庭と土の校庭で体力の二極化が進んできている。

体力がなければ精神力も続かない。生活時間の多くを過ごす校庭の役割は大きいが、土の校庭では、休憩時間になっても余り外で遊ばない。芝生で遊ぼうという子供たちは、目の色が変わる。子供たちの環境を作るのは大人であるという自覚が必要である。芝生の効
果は、芝生はマットの代わりとして利用できる。土の校庭では、夏場の照り返しで目に悪影響を与えるが、芝生にはそれがない。

足で芝を握りしめる、踏ん張る、スライドを大きくして走る。精神面でのいやし効果が大きい。人間関係、地域力の希薄化や低下を防ぐための格好のアイテム。芝生管理は、子供だけでなく地域で取り組む。教育にもつながる。芝生化を進めた北広島町では、3年生、4年生が50メ一トル走で平均10秒を切っている。また、その小学校では、外で遊ぶ量が1.5
倍に増えたと。けんかをしなくなった。

靴隠しなどのいじめがなくなった。午後の学習の集中力が向上した。居眠りがなくなった。アレルギー、偏食、寝付きの悪い子において、改善が見られる。親のストレスもなくなった。芝生で元気に遊べばおなかがすく。早く寝るし早く起きる。子供は芝生の校庭に出たがる。そうした中で孤独を防ぎ、人間関係も築いていける。

子供の協調性を育てるアイテムとして、校庭の芝生化は、親がもっと注目すべきという効果があるそうです。子供たちのためにお金をかけるのは、当たり前。子供たちの教育環境にお金をかけたがらない。手にお金をかけるのは、当たり前。子供たちの教育環境にお金をかけたがらない。手間がかかるからやらないという基本姿勢が理解できない。

必要だからやるのが大人ではないか、と、このような感想をニール•スミスさんが語っております。現在、この鳥取方式、非常にお金がかからないという鳥取方式ですが、現在、36都府県で144自治体で実施されております。水やりの管理は初年度しっかり行うが、次年度からは年に4〜5日程度。

日本サッカー協会がグリーンプロジェクトをスタ一ト、子供が元気になる公園づくりを推進し、現在、15万平方メートルを芝生化していると。芝生はクッション性があるから負担が少なく、高齢者にも優しい。芝生を中心に、子供を見守る地域性を強化することができる。ごみが見つかりにくいというが、ごみはごみ箱に捨てるのが当たり前。

鳥取市内の夜の繁華街にある公園を芝生化したところ、ごみ捨てが一切なくなった。芝生化は高いというイメージだったたが、鳥取方式により、校庭の芝生化が夢ではなく、現実として子供たちが豊かな環境を与えられている。

徳島新聞にも載っておりました。記事によりますと、千松小学校、徳島市内の千松小学校ですが、千松小学校児童858人とPTA、加茂コミュニティ協議会のボランティアから地域住民約60人が参加して、芝生化をしました。低学年用の小運動場810平方メートルに縦30センチ•横37センチの夏芝7,290枚を整然と植えた。水やりや除草、芝刈りといった維持管理は、PTAと地域住民で組織する支援委員会が学校と共同で行う。

事業費は628万となっておりますが、こんなには現実にはかかりません。鳥取方式では、今説明をしました方法ですと、1千平方メートルで5万円でできたという結果があります。そういうことで、この方法で今、全国に広がっている訳ですが、子供たちが外で緑の芝生
の上で転げ回ったり走り回るその姿を想像すれば、ボランティアの地域の住民の方も一切苦にならないという声もありまして、今、全国的に注目されている事業になっております。そういうことで、一層藍住町でもこういった芝生化に取り組んでいかれてはどうでしょうか。以上です。

古川議長  森内総務課長

森内総務課長
経済危機対策臨時交付金につきましての再問にお答えをさせていただきます。この臨時交付金の申請の期限、西川議員さん、先ほど6月12日というふうなことでお聞きになられているということでございましたが、この12日というのは恐らく学校ICT環境整備事業、この分が国庫補助事業でございまして、これの期限がそういった時期に設定がされていたと記憶しております。

今回のICT環境整備事業につきましても、国庫補助が約2分の1ございまして、それ以上の町負担に係る2分の1の部分について、経済危機対策臨時交付金が充当可能であるというふうなことでございます。

それで、この経済危機対策臨時交付金の申請でございますけれども、県から国への申請の期限、これが1次提出というのが今月末に設定されておりまして、また秋にも最終提出というのがあるようでございますけれども、現在、県の方から通知が来ておりますのが、6月の19日という期限の設定がまず来ております。それで、今、候補としていろいろ拾い出し
を既に行っておりますけれども、これは今週中に最終的な絞り込みの協議をする予定にいたしております。以上でございます。

古川議長  岡教育次長

岡教育次長
西川議員さんの再問にお答えをいたしたいと思います。校庭の芝生化につきましては、学校の運営との調整もあります。まずは部分的な芝生化に取り組んでまいりたいと考えております。ただ今、西川議員さんから御提言のありました鳥取方式につきまして、十分調査をいたしまして、低コストで整備ができるよう、十分調査•研究を進めてまいりたいと考えております。

古川議長   西川良夫君

西川議員
再再問を行いますけども、公共投資臨時交付金、それから経済対策臨時交付金ともに積極的に利用してもらいたいという国の方針は、経済対策、地方の経済を活性化させ雇用を守るという、そういった方向に行くようにということですので、先ほど午前中に永浜議員からも質問がありました道路の改修あるいは通学路の整備とか、そういったところにも優先順位を上げていただいて、進めてもらう。そういったところをまず使ってもらいたいと。そういうことからまず優先順位を先に回してもらって。

それから今、スクールニューディールという話をしましたが、この学校教育現場に対する投資がやはり今、一番求められいると思います。教育環境を整備することによって子供たちがのびのびと、また生き生きと喜びながら、将来に夢を持ちながら成長できる、健全な成長ができていくということが、何よりも私たちの求めているものであり、またそれによって、この藍住町という、このすばらしい藍住町が町としての特色もアピールできる。すばらしい藍住町をアピールできると思います。

そういった面で教育環境を整えてもらうっていうのがやはり大事ではないかと思います。そういうことにまずお金を使っていくのが最も重要なところではないかと思います。そのことをどうか計画の中に入れていただくことを要望して、質問を終わります。以上です。

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