20年9月定例会・一般質問、会議録・高齢者を守るセーフティーネットのシステム作り・学校支援ボランティア事業・学校給食「食育」について。以上3点について質問しました。

一般質問
奥村議長   次に、10番議員・西川良夫君の一般質問を許可いたします。
奥村議長   西川良夫君

西川議員   議長の指示により、一般質問を行います。
最初の質問ですが、高齢者に対するセーフティーネットのシステムづくりです。

平均年齢が若いと言われる藍住町におきましても、例外なく高齢化が進んでおります。65歳以上を高齢者と言っておりますが、今の時代まだまだ若いと言われ、現役で仕事に頑張っておられる方も珍しいことではありません。

・カラオケやスポーツなど、趣味を楽しんでおられる方、また、ボランティア活動に精を出しておられる方、いずれも最近の高齢者は元気いっぱいでございます。しかし、その一方で、生活習慣病などが原因で病気で悩んでいたり、先行きの不安、またいろいろな詐欺まがいの被害に遭う頻度も高く、心穏やかに暮らしにくくなっているのも現実であります。

・核家族化が進み、子供や孫と別々に暮らしている高齢者も増えております。高齢者と言われる年代になりますと、少しずつ体も衰えてきたり、いろいろな病気も出てまいります。行きたいところへも気持ちが進まなくなったり、人と会うのも億劫になり、人と話す回数もだんだん減ってくるようです。そのような状況が続けば、だんだん気持ちが沈み孤独になり、うつ病や認知症に向かっていくリスタが高くなります。9月12日の新聞でも、高齢者の自殺増加と報道しておりました。

・また、8月下旬には、各地で大雨の被害が起きました。1人暮らしの高齢者が家の中で亡くなったり、また流されたりしました。この結果を見て、日常的に高齢者を守るシステムが確立されていれば、このような被害を防ぐことができたと思います。第4次藍住町総合計画の中で、藍住町の課題として、安心していきいきと過ごすことのできる環境、体制の充実が計画として位置付けられています。町民全世帯が平等に安心して生活が送れるようにするにはどうすればよいのか。

・年齢の階層によって当然違うと思いますが、特に高齢者に対しては、戦後復興のために生活環境の大変厳しい中で、現在世界に誇る経済大国の日本を作り上げた大功労者であります。職員の皆様は、このことに常に感謝の気持ちを持ち、若い人より何倍も安心•安全の暮らしであるようにと職務に励んでおられると思いますが、藍住町では9月現在65歳以上の人が5,047人と発表されております。

・そこで、介護認定を受けている人は何人でしょうか。そのうちサービスの受給者の人数は何人でしょうか。その他、夫婦だけの世帯の人数、また、単独世帯は何人でしょうか。この65歳以上の高齢者の生活の状況はある程度把握されていると思いますが、分かる範囲でお聞きしたいと思います。そして、高齢者に対しても安心していきいきと過ごすことのできる環境、体制の充実、いわゆるセーフティーネットの現状をお伺いします。

続いて、第2問。学校支援ボランティア事業の推進です。
6月議会の議会だよりの一番後ろの部分ですけども、住吉の花岡さんという方から、このようなわたしの一言ということで、記事をいただいております。ちょっと拝読させていただきます。子育てをしていて思うことが沢山ありますが、一番に思うことは、子供たちは健やかにのびのびと生活できればいいということです。

・しかし、今の子供たちは安心して暮らせているのでしょうか。子供たちが安心•安全に暮らせるには、根底となる生活環境が安定していなければならないと思います。大人の世界がゆがみ、安心して暮らしていけない不安だらけの中で、どうして子供が安心して生活できるのでしょうか。

・子供たちが荒れているという言葉をよく聞きますが、子供は大人の世界の真似をしているだけではないでしょうか。学校だけ、家庭だけでは教育は行き届かないと思います。藍住町という大きな輪の中で、学校•保護者、そして地域の方々が協力して子供たちがのびのびと生活できる環境をつくる必要があると思います。 

・そのためには町政の協力が不可欠であり、求められていると思います。町全体で子供たちを守り、安心して子育てができる。また、次の世代を担う子供たちが輝き、未来に希望を持って歩んでいける。人に優しい藍住町目指して頑張ってください。という記事ですけども、本当にこの若いお母さんで、一生懸命子供を育てておられる人の気持ちをそのままこの記事に表れていると思いますが、全くそのとおりであると思います。

・どうすればいいのかと思索をする訳でございますが、時代の変化は急速に進み、世界中の情勢は一瞬にして得ることができます。複雑な社会現象に翻弄され、人間らしい生き方、何が最高の価値なのか判断基準が分かりにくく、ただ自己のわがままな権利を主張し、それが最も正しいと思いこんでいる大人が増えているのも現実でございます。

・このような環境の中で、子供がまともに成長できるのかと不安になっている方もたくさんおられると思います。学校教育の問題は、全国的であり、問題解決の取り組みが早くから多くの自治体で進められています。

・地域の方の有能な知識、知恵や技術を学校支援に活用するボランティア事業ですが、団塊の世代の大量退職、今までの経験を何かに役立てたい、いろいろな知識や技術がこのままではもったいないという気持ちから、何かボランティア活動に生かしたいと思っておられる方も多いのではないでしょうか。

・文部科学省は2008年度より、学校教員の負担軽減を図り、教員が子供と向き合う時間の拡充のため、各地で地域住民による学校支援活動を促進し、地域ぐるみの子供の教育の推進や地域の教育力の向上を図るなど、取り組みとして学校•地域支援事業をスタートさせました。学校ボランティア支援活動の全国展開には、各白治体の積極的な取組が必要であり、学校支援を教育行政の中で適切に位置付けて活用することが求められております。

・文部科学省は、全国に学校支援地域本部を設置し、学校支援員の育成や学校のニーズに応じた多様な人材の確保、人材派遣の円滑化、NP〇による学校支援など、学校支援の人材派遣システムの整備のための研究調査を実施しております。藍住町でもたくさんの方が学校の要請に応えてボランティアに参加していただいております。しかし、地域ぐるみとまではいっていないようです。皆さんそれぞれ忙しい中、時間の都合をつけて一生懸命協力をしていただいているようでございます。

・あるボランティアに参加されている方の話によりますと、もっとたくさんの地域の人に參加してもらいたい。子供がいきいきと安心して学校生活を送れるように、学校•保護者•地域全体で取り組まなければ現状に対応するには限界があります。また、子供と接していて将来に大変不安があると訴えておりました。9月7日のテレビ番組で、東京品川区のある学校の模様が放映されていました。共働きが多く、治安の悪さや子供の安全は学校に求める。近隣の関わりがない。教育環境が悪い。

・親に自信がない、など。また家庭教育が73%できていない。我慢できない子供が増えている。先生が注意してもすぐざわざわする。また、音楽の時間に女性の教師がいくら注意しても言うことを聞かないので、先生が途中で授業を放り出してしまったという場面もありました。もはや学校と家庭だけではどうにもならない。地域全体総掛かりで取り組むしかない。という内容でした。

・学校支援ボランティア事業はこのような問題解決に多角的に積極的に取り組む事業であります。このボランティア事業についての御見解をお伺いします。また、地域の学校への支援、関わりにより教育現場に良い効果が出ておりますが、どのように認識しておられますか、合わせてお伺いをいたします。

・次に、学校給食における食育について
8月5日、農水省は2007年度の食料自給率がカロリーベースで前年度に比べて1ボイント上昇し、40%に回復したと発表しました。米の消費拡大などによるもので、自給率が上昇に転じたのは13年ぶりということです。しかし、世界的な穀物価格高騰により食糧安定供給への消費者への不安はますます高まっており、政府には早急に消費者、農業者ともに食料安全保障の確立に向けて取り組んでもらいたいと思います。

・2005年6月には食育の理念と方向性を明示した食育基本法が成立しました。具体的には、朝食を取らない小学生をゼロにすることや、学校給食での地場産物の使用を全国平均21%から30%にすることなどを目標に掲げております。これらの目標に向けて、藍住町でも学校給食における食育、地産地消を推進しておりますが、現在小中学校での朝食の欠食率は何%でしょうか。また、給食に地場産物の使用率は何%でしょうか。

・特に、三笠フーズの汚染米が大変な問題になっておりますが、給食の米の供給ルートを合わせてお願いします。先の通常国会で、学校給食法が改正、これは21年の4月の施行になる訳ですけども、学校給食の目的が栄養改善から食育に大きく変わりました。改正法では専任の栄養教諭が役割を明確にし、食育の指導にあたることになっております。更には地場産物を給食に活用し、地域の食文化などの教育を行うように求めており、教材として学校給食を位置付けております。

・学校の栄養教諭の配置の状況をお尋ねします。飲食は生命の養いなりとは江戸時代の有名な博物学者、貝原益軒の言葉でありますが、食べることは生きることの原動力です。そして、食べることを支えてくれるのが歯です。歯は健康の土台であり、生命の土台と言われておりますが、学校では給食と歯の関係をどのように認識しておられますかお尋ねします。以上、答弁により再問いたします。

・奧村議長
少し早いんですけども、昼食のため小休いたします。再開は午後1時でよろしくお願いします。
(時に午前11時46分)

・奥村議長
小休前にさかのぼり、会議を再開いたします。
(時に午後1時4分)

・奥村議長
西川議員に対する理事者の答弁をお願いします。
奥村議長      矢野保健衛生課長

・矢野保健衛生課長
西川議員さんの御質問のうち、保健衛生課に関する部分につきまして、御答弁をさせていただきます。介護認定を受けている人数につきましては、平成20年8月末時点で920名でございます。また、サービスの受給者の割合は、920名のうち、838名の方が介護サービスを受けられており、対認定者比は91.9となっております。

・高齢者の方の支援につきましては、藍住町地域包括支援センターにおきまして、主任ケアマネージャー、保健師、介護支援専門員等の専門職員を配置し、介護予防事業の他、高齢者の方の総合相談支援•権利擁護事業を行っており、高齢者の方の相談を総合的に受け止めるとともに、訪問して実態を把握し、必要なサービスにつなげるよう支援を行っております。

・高齢化や核家族化が進む中、高齢者だけの世帯、また、お一人だけの世帯は今後ますます増加するものと思われます。こうした中、高齢者の方が安心して暮らせるシステム作りは重要であると思います。地域包括支援センターとしても、社会福祉協議会や民生委員さんとも連携し、高齢者の方の生活の支援を行ってまいりたいと考えております。以上、答弁とさせていただきます。

・奥村議長    安川福祉課長
安川福祉課長
高齢者を守るセーフティネットについての御質問のうち、福祉課に関する部分について御答弁をさせていただきます。御質問の65歳以上の夫婦だけの世帯数でありますが、住民登録の内容で夫婦だけの世帯を含め、65歳以上の者のみの世帯の数として、本年4月1日現在、716世帯。65歳以上の単独世帯につきましては、321世帯となっています。

・次に、高齢者を守るセーフティネットの現状についてでありますが、現在の関係事業の内容や関係団体等の取り組みについて御説明をさせていただきたいと思います。まず、民生児童委員さんが取り組まれておられます各地域での高齢者の単独世帯の訪問活動があります。

・65歳以上の単独世帯といいましても、まだまだ現役で活躍されている方もおいでますので、すべての単独世帯に訪問活動等をされている訳ではありませんが、定期、また随時に単独世帯を訪問、また、見守り活動をしていただいています。また、最近では、同居の家族があっても、環境としては単独と同様な方や、高齢者虐待なども問題となってきております。

・具体的内容は、ここで御報告はできませんが、今年におきましても民生児童委員さんの活動により、高齢者に対するネグレク卜、いわゆる介護や世話をすることを放棄した事案が発見され、支援を開始することができた事例があります。高齢者の方に安心して生活していただくことを目的とした町事業としては、緊急通報装置設置に関する補助事業、軽度生活支援事業、高齢者生活支援ハウス運営事業などを実施いたしております。

・また、町社会福祉協議会でも、ふれあい会食会など、他町にない取り組みもしていただいております。今後も65歳以上の高齢者人口は急速に増加することが予想されており、現在の取り組みだけでは対応しきれないと思われますし、これをすべて行政施策で解決していくことも非常に困難であります。やはり、それぞれの地域でのコミュニケ一ションや議員御指摘のネットワーク作りが重要であると感じております。

・奥村議長    角村教育次長
角村教育次長
西川議員さんの教育関係の御質問に御答弁させていただいたらと思います。まず最初に、学校支援ボランティアについての御質問でございますが、学校が、その教育活動を展開するにあたりましては、地域の教育力を生かしたり、家庭や地域社会の支援を受けることへの積極的な姿勢の必要性が指摘をされており、そのためには、地域の人たちや保護者に学校ボランティアとしての協力依頼が、中央審議会の答申の中でも提案をされております。

・また、開かれた学校論や、学校内部の問題と、学校外の問題の相互関係があったり、学校教育をその内部人材だけで運営するには、あまりにも複雑多岐にわたる学校現場での状況等が相まって、急速に学校ボランティアの方の活動に対する依存や期待が高くなっているところであります。また、ボランティアの方に支援していただく内容は、教育活動支援として、道徳•化学•パソコン•国際理解•環境福祉関連•クラブ活動の補助、伝統文化、特技、体験活動等、広範囲に及んでおります。

・安全対策の支援等につきましても、登下校時を始め草別りや花壇の手入れ、樹木の枝打ち、学校図書の整理、読み聞かせ等、学校現場が求めている支援については、多方面に及んでいるところでございます。

・地域の皆さんの持っておられる優れた知識や技術を学校の教育活動に積極的に生かすことは、地域に開かれた学校づくりの一環とする狙いもあるところであります。ボランティアの方の活動によりまして、総合学習の時間やクラブ活動等が活発に機能している状況は、大変有難く思っておるところでございます。

・学校や家庭だけでは習得できない体験や経験について、今後も更に御支援をお願いしたいと思っております。議員に御提案いただきました組織作りにつきましても、学校現場と協議をする中で、それぞれの学校に適した形で進めたいと思っております。

・それから、食育についての御質問でございますが、学校給食法は、戦後の食糧難を背景に不足しがちな栄養を給食で補完を目的に1954年に施行されております。その後、現在では食糧事情は改善されまして、2005年には食育基本法が施行され、学校給食法も実態にあった内容にする必要があるとのことから、今回、一部改正が行われました。

改正のポイントは、学校給食の主な目的を従来の栄養改善から食育に転換するというもので、地産地消を推進する、栄養教員の役割を明確にするなどとなっております。御質問についてでありますが、まず第1点目の小•中学校での朝食の欠食率につきましては、現在学校で把握している状況は、多少学校によりましてばらつきはありますし、調査時期も異なりますが、ほとんど食べていない児童の率は小学校全体で約1.5%であります。中学校ではこれが増えまして、約13.2%であります。

・次に、地場産品の使用率につきましては、まず、精米の使用については、平成16年から取り組んでおりまして、平成16年10月に1か月試験的に町内産のお米を使用しました。平成17年度から本格的に導入いたしまして、現在は、JA板野郡や徳島県学校給食会の協力の下、全て町内産での米飯給食となっております。

・3点目の学校栄養教論の配置につきましては、現在、町内6校、1園で自校方式の給食調理を実施をしておりますが、県費負担の職員の学校栄養教諭の配置は藍住西小学校に1名であります。その職務は、学校給食を生きた教材として活用し、学校給食の管理を一体のものとして、食に関する指導を行うこととされております。

・4点目の給食と歯の関係につきましては、子供たちの歯やロの疾患の予防を始めとする健康教育にとって、食育が重要であるということで考えております。具体的には、歯の健康に必要な食べ物について知らせたり、歯の健康に適した生活習慣を身につけることができるように好き嫌いをなくす、よくかんで食べる、おやつの取り方などについて、給食便りや給食放送、給食の時間の学級訪問などで、栄養教論や栄養職員が啓発をしているところでございます。以上、御答弁とさせていただきます。

・奥村議長  西川良夫君
西川議員
答弁をいただきましたので、再問をいたします。
まず高齢者に対するセーフティネットのシステム作りですが、災害やその他、毎日何が起こるか予想できないのが現実であります。単独世帯に対する最低週1回ぐらいの定期的に安否確認ができるような体制を作る必要があると思います。

・現在321世帯ということでございますが、これからますます単独世帯が増えてくるということも予想されますので、そういったことに備えての一つのきちっとしたルール作りをしておくのも、非常に大事なことと思います。また、高齢者に対する対策は多くの自治体でいろいろな取り組みが行われていますので、その一部を紹介してみたいと思います。

・昨年6月から始めた福島市の福島市ふれあいごみ収集事業。家庭ごみを集積所まで運ぶのが困難な65歳以上の高齢者や障害者の世帯を対象に、市職員が週2〜3回、個別に家庭ごみの収集を行い、合わせて声かけで安否を確認するものです。事業の利用には申込書を提出、ごみ収集車と申込者の面談をし、収集の日時を決める。

・市の環境清掃管理課によると、昨年6月には登録者が395世帯、今年になり600世帯に増加すると見込んでいるそうです。収集車1台に2人ずつ乗り込み収集に回り、顔を覚えてもらい、信頼感を築くため、担当エリアを固定しています。同事業では、訪問先の老人宅で電球交換やリモコンの電池交換、ストーブの注油など、日常のちょっとした依頼にもできる限り対応している。

・同課では、こうしたふれあいの中で、お年寄りから民謡や折り紙細工を教わってくる職員もいるそうです。近年、近隣住民との人間関係が希薄になってきており、収集職員とのふれあいを心待ちにしておる高齢者が多いと伺っています。また、安否確認の中で、実際に人命救助したという事例も出ております。

・脳内出血で白宅で倒れていた一人暮らしの高齢者が担当者に発見され、一命を取り留めたという事例が2件あったそうです。自治体によって環境も条件も様々ですが、自治体独自の高齢者を守るきめ細かな対策がとられるようになってきております。

・ある自治体では、65歳以上のアパート生活者を対象に家賃等の債務保証、保証人がいないため、アパートを更新できない人のためです。また、職員が週1回アパートで一人暮らしをする高齢者の安否を電話で確認する見守りサービスを始め、亡くなった際の葬儀の執行、残存家具等の撤去支援などを行っています。制度を新しく利用し始めた65歳の男性は、住み慣れたアパートを転居せずに済んだ。

・一人暮らしだと普段なかなか人と話す機会が少ないので、週1回の見守りサービスをとても楽しみにしていると語っています。安心した生活とは、どんなことでも気軽に打ち明けたり相談ができる相手がいることです。人によって違いはありますが、誰かに声を掛けたり掛けられたり、そのことで元気になり、生きがいを感じ、充実のある安心の生活があるのではないでしょうか。

・近隣とのコミュニケーションが希薄になっている現在、行政ができる限りの対策を講じる必要があると思います。前向きに検討していただきたいと思いますが、どうでしょうか。お伺いします。

・続いて、学校支援ボランティア事業の推進について。現在、クラブ活動等で積極的に多くの支援をいただいているという報告でございますが、この実際に活動している例を紹介しますと、千葉県の木更津市では、開かれた学校の実現を目指し、1998年からこの事業を展開しております。

・例えば、英会話、郷土料理指導、昔遊び、朝のあいさつなど多彩でありますが、この取り組みの趣旨は、学校の教育活動について地域の教育に生かすため、保護者及び人材がボランティアとして学校を支接する活動を推進し、学校の活性化を図ることにあるとしています。ボランティアの募集及び登録は、リーフレットの配布などによって行い、活動範囲は学校ごとの場合は学校へ、市内全域に当たる場合は教育委員会へそれぞれ登録をします。

・その上で、市教育委員会は、応募者の取りまとめを行い、ボランティアリストを作成して学校へ配布するとともに、登録完了通知を発行します。具体的な推進は、各学校の学校支援ボランティア担当の教師と保護者、地域の住民から選ばれた学校支援ボランティアコーディネーターが調整役となって進めていきます。

・学校の取り組みについては、まず公文書への窓口担当教諭への位置付け、また地域との協働に閨する学校運営方針への位置付けと教員の意識啓発、PTAとの連携、学校支援ボランティアに配慮した校内環境整備、ボランティア同士や教論との情報交換のためのボランティアルームやボランティア専用掲示板の設置などハ一ド面での整備や、ボランティア活動の成果や課題、改善点などを記録したプログラムバンクの整備などにより、学校支援ボランティアと協働した活動を効率的•効果的に行うことができるとしております。

・また、地域に対する情報発信の充実、日ごろから積極的に学校運営方針などを発信し、地域に学校運営への理解と協力を求めていくことが大事です。教育委員会の取り組みとしては、地域住民コーディネーターの配置、学校やボランティアの相談に乗ったり調整をし、円滑な運営のための大事な存在です。

・新たな人材バンクの整備や空き教室を使った地域住民の居場所作り、学校支援ボランティア要請のための研修会や見本市、交流会の開催。関係機閨との連携では、学校関係者、町内会、社会教育団体、社会福祉協議会、商工会その他企業等による学校支援協力者会議や懇談会を開催し、地域による学校支援の拡大、定着を図っていく必要があります。

・活動範囲としては、先ほども答弁の中にありましたけども、校舎の補修、窓ガラスの清掃、草刈り、花壇作り、植木の剪定、図書整理、教材教具製作、また教科指導の補助、体験談や特殊技能教授、読書指導など。それから学校行事としては、クラブ活動の指導、講話実演、校外学習指導、いけばな指導、楽器演奏、各種スポーツ指導など。また、総合的な学習の指導、生徒指導、相談活動の補助などが多彩にあります。

・千葉県の清川中学校では活動の中の一つに、学校支援ボランティアと保護者、職員が校門に立ち、朝のあいさつや声かけ運動を展開。生徒間や生徒と教師との間の人間関係の絆が深まっているとのことであります。最近特に、人間関係が原因での事件が増発しております。自分には誰も関心を示さない、自分はもう誰にも必要ないのではないだろうか。そのような孤独惑から自身を追い込み、何とか自分の存在をアピールしなければと思いもよらないような事件に発展することもあります。

・子供同士、子供と教師、子供と地域の方とのあいさつ、声かけ。これが日常普通にできれば、人間に対する不信感や不安もなくなり、何か社会のために貢献できる人間にと子供たちが夢を膨らませる環境になるのではないでしょうか。学校支援ボランティアは、地域が積極的に子供に関わるサポート運動です。

・一昔前は、あいさつの仕方や食事のマナーなど、一般常識は家庭で全部教わり、それとともに地域全体で子供の教育が自然にできていたのです。子供がいきいきと夢や希望を持ち、立派な人間に、人材に成長するようにと願う気持ちは、昔も今も変わらないと思います。町民総体で教育に関心を持ち、子供を守り育てる体制が出来れば、必ず子供たちはそれに答えようと今まで以上に光り輝く存在になるはずです。

・活動を始めるに当たっては、いろいろと問題点もあると思いますが、先例を參考にしながら、保護者•学校•PTAなど、よく協議をしていただき、積極的な推進を提案したいと思いますので、いかがでしょうか。

・続きまして、学校給食における食育ですが、この学校の栄養教諭の配置については、一学校に一人の栄養教諭が望ましいとしております。この栄養教諭の配置によって、欠食率が非常に少なく、激減したという報告があります。

・それから、家庭内での会話が多くなったと。そういった非常によい方向に向かっての改善が見られる訳ですので、この栄養教諭に関しての配置については、県の方へ強く要望して、できるだけ多くの方の栄養教諭の配置を推進していただきたいと思います。

・歯のことについてですけども、中国の古典•礼記には、歯は年齢を意味するとあり、また人生の総仕上げにあって徳を成就することを歯徳と言います。昔の中国や日本には年の初めに固い物を嚙んで長寿を祈る歯固めという風習があったそうです。

・咀嚼力は顔面や頭蓋に刺激を与え、血流の流れを促進させ、前頭葉が発達し、知能が向上する。もしも頭部への血流の流れが悪くなると、酸素の供給が少なくなり、脳の機能は著しく低下する。そして、老化の進行を助長することになる。

・嚙む力を軽視してはならない、と日本歯学センター所長の田北敏行さんは指摘しております。幼少期によく嚙むことであごの発育、脳を始め目•鼻•耳などにも良い影響を及ぼし、また、よく嚙まないと唾液の量が少なくなり、虫歯にもなりやすくなると言われています。

・弥生時代には1回の食事で3,990回嚙んでいたという調査がありますが、現代ではおよそ620回に減ってしまったそうです。特に子供たちの嚙む回数が減っているようです。

・日常の食事やファーストフード、スナック菓子など、軟らかい食べ物が蔓延したのが原因ということですが、よく嚙むことにより唾液の分泌が良くなり、唾液には消化を助け、虫歯菌などで傷ついた歯を修復する働きや虫歯や歯周病などの歯の病気を防ぐ作用、それに口臭を防ぐ作用もあり、更には発ガン物質の毒素を消す酵素や若さを保つホルモンなども含まれていると言われています。

・更に、同所長は、多くの先進国の人々は、子供の時から学校教育の中で歯について多くの教育を受け、悪い歯や歯列を治して大人の社会に出て行くシステムができている。大人になって悪くなってから上手な歯科医を見つけて時間とお金をかけて治療するのと、子供の時から歯についての家庭教育をしっかりするのとでは、大きな違いが生じてくる。

・外国人との交流やビジネスが日常的になる中で、口臭がひどかったり歯が汚い、歯並びが悪いということでは知らぬ間にその人の人格、教養が疑われ、信用まで失っていくと指摘され、21世紀の子供の教育は、歯の教育から始めることを希望したいと願っております。最近、歯周病にかかったぺットが増えているそうです。ペットフードは食べやすく、軟らかい。そればかりではなく、食べにくそうにしていると牛乳や水を加えて軟らかくして与える。

・その結果、嚙まなくなり、歯周病になる訳ですが、学校給食はどうでしょうか。固い物や強く嚙まなければならないものは少なく、歯に最も悪いと言われる加工食品が中心となっていないでしょうか。スープや牛乳で流し込む食物が多く、魚の小さな骨や歯ごたえのある食物は少なく、ほとんど嚙まない食事は、子供にとって最も大切な顔面や頭部の成長に良い影響を与えない。

・これは歯周病の発生と同時に懸念される問題であると専門家は指摘しています。本町では専門の栄養教論の元に給食の献立も研究されていると思いますが、どのような状況かお伺いします。以上、答弁により再再質問を行います。

・奥村議長  安川福祉課長
安川福祉課長

・高齢者を守るセーフティネットについての再問にお答えさせていただきます。高齢者の方の地域のコミュニケ一ション作りや地域参加としましては、藍住町内には各地区に老人クラブとして22クラブの福寿会が運営されています。福寿会では、各種行事や趣味の会などがg主運営されていますし、福寿連合会でも町内全体的な催し物を行っています。

・こういった活動に参加していただければ、日々の生活も充実し、また、クラブ会員間のコミュニケーションによって、困った時の相互援助にも繋がるのではないかと考えていますので、まだ老人クラブに參加されていない方は、是非、御利用を考えていただければと思いま
す。

・次に、安心して暮らせるまちづくりについて、先ほど議員からも事例を御紹介していただきましたが、いろいろな方法が考えられると思います。高齢者を守るネットワークのみならず、南海•東南海地震など大規模災害が発生した場合には、地域内で互いに助け合う互助が必要です。

・日常からこういった気運が高まるよう、災害対策や他の事業ともタイアップして、高齢者や障害のある方などが安心して暮らせる地域作りを心がけてまいりたいと考えております。以上、御答弁とさせていただきます。

奥村議長   角村教育次長
角村教育次長

・西川議員さんの再問に御答弁させていただきます。まず、学校支援ボランティアについてでございますが、少し本町での学校支援ボランティアの方の支援状況について申し上げて、御答弁にさせていただいたらと思います。まず小学校につきましては、学校それぞれ多少の取り組みは異なりますけども、4校それぞれにおいて、地域や学生の方の協力をいただいております。

・藍染、阿波踊り、読み聞かせ、人參やお米の収穫体験、琴や琵琶の邦楽体験、夏休みのおもちゃ作り、昔遊び伝承教室、食生活の指導、郷土史家による歴史学習、正法寺川の観察や水質検査による環境学習、車いすの体験学習など、全の内容は言い尽くせませんが、総合学習の時間等において、それぞれの立場でたくさんのことを教えていただいております。

・また、鳴門教育大学や四国大学の学生さんを中心とした現役の学生さんにも、学級や学年の教科指導や生活指導の大切な役割を担っていただいております。

・また、子供たちの安全対策につきましても、地域の御支援を得て子供たちは登下校をいたしております。中学校につきましても、豊富な経験や知識、技術を活用した授業を実施しております。地域の方や保護者の方をゲストティ一チャ一として招いて、将来や目指す仕事について、興味や関心を持つ貴重な機会と捉えて取り組みをいたしております。

・また、クラブ活動の指導者としても地域の方に御協力をいただいております。御提案の登録制やボランティアコ一ディネ一夕一の導入につきましては、学校現場と協議をする中で、学校に適した形で進めたいと考えております。

・それから、食育についてでございますが、栄養教論の配置につきましては、県教委に対し、増員についての要望をいたしたいと考えております。それから、子供たちの歯やロの健康についての食育の具体例の一端を申し上げたいと思います。

・6月4日の虫歯予防デ一や11月8日のいい歯の日には、力ミカミメニューと称しての
食材を選んでの給食を出しております。それから、学校給食には欠かせない牛乳につきましては、アレルギーに配慮しながら、その意義について知らせ、家庭でも飲むように指導をいたしております。

・骨や歯の形成に必要なカルシウムが家庭での摂取不足が懸念されていることから、1日の所要量の50%を給食で賄うことと決められているため、栄養所要量の基準を満たすような努力をいたしております。以上、答弁とさせていただきます。

・奥村議長  西川良夫君
西川議員
高齢者に対するセーフティネットのことですが、老人クラブに多くの人が参加してもらいたいという、そういう答弁でありましたけども、参加できない人もたくさんおられる訳ですから、そういった方に対しての対策をどうするかということを私は質問している訳ですので、その点をしっかりと検討していただいて、定期的に安否確認ができるようなそういった形の対策をしてもらいたいと、そのように提案をしてます。

・それから、学校支援ボランティアについては、前向きに検討していただけるということでございますので、その取り組みに対しての期待をしたいと思います。歯についての問題は、一生をかけて大きな問題になることがありますので、一つの世界的に有名な歯科医師でもありますアルゼンチン国立ノルデステ大学のトーレス総長の話ですけども、歯の健康を保つために一番重要なことは何かについて、それは教育であると指摘をしました。

・子供の頃から歯の大切さを教えなければいけないと言われ、中でも食事の内容、歯を清潔に保つ、繊維質のものを食べることが大切と言われていますという、分かり切ったような話ですけども、なかなかこれが家庭においても実行できていないのが現実であると思いますので、しっかりとこの教育現場で、歯の大切さ、或いはそのよく嚙んで食べるということが、どれほどこの頭によいのか、また知恵、或いは健康に対しての生涯をかけての大きな問題になってくることを教育の現場で教育をしていただきたいと。栄養教諭を中心にして、こういった教育が行われることを期待をしたいと思います。

以上で質問を終わります。

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