議会改革って・何を、ピンとこない?

藍住町議会が議会改革の必要性を感じてきたのは5~6年前からだ。議員の活動は住民の負託を得て議員になっている以上、住民との関係は常に何が課題なのかを的確に把握し意見を聞き議会で議論を重ね政策提言として提案することがあるべき姿だと自治法にも書かれている。

また、議会の在り方が議論されるようになったのは地方分権一括法が制定され地方の責任が拡大したことだ。

地方分権一括法は、1999年7月に成立し、2000年4月から施行され、全部で475本の関連法案からなる。地方分権一括法のコンセプトは、地方分権だ。もっと地方の力を強くしよう、というねらいから設けられた。この目的から、地方の自主裁量を高め、逆に国の管理を少なくすることである。

1.法定受託事務
地方分権一括法によって、機関委任事務が廃止された。機関委任事務とは、特に国の機関が地方の機関に指図して、あれこれ仕事をさせることを言う。これまで、地方は機関委任事務をこなすのに追われていた。機関委任事務の量は非常に多かったのだ。

しかし、これでは地方は自分自身の仕事をするひまがない。そこで機関委任事務を廃止して、かわりに法定受託事務と自治事務という制度をあたらしく設けることにした。

2.法定外普通税
地方自治体は、あらたに法定外普通税を設けることができるようになった。法定外普通税は、地方税法に規定されていないので法定外と言われる。これが自治大臣との事前協議制で新設可能になった。
法定受託事務は、国が地方に委託して事務を行わせるものだ。これまでの機関委任事務の性格を受け継ぐものだが、量・項目数は大幅に少なくなっている。また、もうひとつの自治事務は、自治体が主体となって行う事務だ。

この法律が施行され地方のことは地方で考え地域活性化など地域発展のために地方の裁量権が大幅に拡大されたが、議会にもその責任の重さが問われることになった。各議会では以上のような制度改革により議会の役割の重さを感じた議会では、議会基本条例制定に向けて全国医的に拡大している。

現在、全国で議会基本条例が制定されているのは900に及び半数を超えている。
現在、自治法にも会議規則にも、議会と住民との関係を明確にした法律がないことから、その根拠や議会の役割りなどを明確にし、地域住民との契約を意味する議会基本条例の制定は必要に迫られている。

同法案成立前は都道府県各市町村の首長が政府の出先機関として首長がその役割を担い、政府の命令をそのまま執行するため、議会で議論される必要もなく、議会にも政策立案の権限等がなかったため議会の役割りも小さかった、そのため議員は首長の機嫌を取り立ち回って入れば事足りたのである。

したがって、時代が変わってもそのころの慣習を抜けきれず旧態依然のままでいれば、わざわざ苦労する必要もなく、我々議員は楽でいいのではないかと言う考えもある、また、その方が執行部には都合がいいのである。議員の活動指針を示した「議員必携」にも議員の最も重要とされる、執行部に対する一般質問にしても、してもしなくても良い事になっており、質問しなかったと言って誰からも指摘されることはない。つまり、招集日に出席して適当に日程をこなし当たり障りなくふるまっているだけでいいのである。言い換えれば、こんなに楽をして報酬が得られる職業があるだろうか。

毎回選挙のたびに、投票率が減少している原因は、どうせ誰が議員をやっても何も変わらないし、議員が住民のため、まちの為の行動などありえない、社会的な事件を起こしても、議員ってそんなものだと関心もないため選挙にも行きたくない、そんな声が聞こえてくる。

最近、議員のなり手不足が課題となっているが、特に町村議会議員になってもそれを職業として成り立たない。退職者の年金生活者か自営業で時間の余裕のある人、主婦業で政治に関心があり時間に余裕のある人など条件は非常に限られてくる。このような状況で本来の議会として機能するには、報酬の拡充と共に立候補の免許制度の導入が望ましいと言われている。

免許制度とは、ある程度の行政知識、議員としての役割り、IT知識、また、地域発展等の論文提出などの審査を受け、立候補資格の免許取得により、議員に当選した暁には議会活動に期待できるのではないかと言う考えだ。その上、議員報酬については生活ができる程度の支給額が必要である。

さて、わが藍住町議会も議会基本条例制定に向けた取り組みが始まった。議会改革調査特別委員会の中から6人の有志が小委員会を立ち上げ基本条例の素案作成を2020年6月開始した。素案作成の全面的サポーターとして、地方行政専門の「濱先生」にお願いし指導を頂きながら進めている。

議会基本条例は、その町の特徴など、全文で紹介し、その後、議会活動の目的・議員の活動原則・議会の活動・町長との関係・委員会の運営・広報活動など、住民に開かれた情報公開、また、町民の意見を積極的に聞き、それを議会で議論して政策提言として上程することが議会の基本的な活動になる。

今までも議会と住民の関係で住民の声を聴くことの重要性を議論する中で、一部の議員からは議員は住民に選ばれた代表なので、住民の意見など聞く必要がないという意見もあった。しかし、そのような考えは今、通用しなくなっている。

住民の声を聴く必要がないとすれば、議員は何を根拠に活動するのか、時代、社会の目まぐるしく変化する状況で、今、どのような問題があるのかなどの情報に耳を傾けなければ、住民から何のための議会か、議員は何をしているのか等、選挙の時だけ頭を下げ当選したら知らん顔では増々住民から離れた存在になる。

議員は特別な存在ではない。議員になったら、偉くなったと勘違いしている議員がいる、しかし、そんな態度を見せると、住民から見ればバカにしか見えないという。国会議員であれ地方議員であれ、住民の公僕として働かなくてはいけない。特に地方議員は、住民が気に入らなければリコールによって資格を喪失する可能性もある。

この世に人間より偉い人間がいるはずがない、それを何か特権階級のように錯覚している議員。議会内でも派閥を作り、時には、数に物を言わせて勢力を競うような低次元の行動に終始するのは珍しくない。そのような内部勢力の争いなど住民にとっては何の利益もないのである。議会の基本的精神は住民のためになるのかならないのかを根本とすべきである。

そのために町の課題を的確に把握し議会で議論を重ね結論を出し政策立案の形として解決に導いていくことが議会の在るべき姿である。地方分権一括法制定により、地方議会から、政府に対して意見書の提出ができるようになった、特に我が国のこれまでの政策は間違っていると多くの識者が指摘しているように20年も余ってデフレ状態が続いているくには日本以外にない。

80年代から新自由主義政策によりグローバルと言う言葉が溢れるようになり、緊縮財政と増税で地方を衰退させ、公共の民営化が推進された、交付税を削減される為職員の削減、非正規化で地方は衰退した。そこえ外資が入り地方の利益が奪われるようになった。

安倍政権時代には国民にとっては大事な法案が議論されず強行採決され、消費税は2回も増税されたのである。増税と社会保険税増加で、国民所得は23年前から比較して可処分所得150万減少した。個人GDPで韓国に越されている。地方議員はこのような事態に大いに関心を持ち政府に対して意見書など積極的な活動をしなければ衰退が進行し若者に魅力のない地方になっている。

特に、竹中平蔵氏らによる労働法改正が3回も改正され派遣社員は4割にも達している。これら派遣社員は企業の都合で使われるため、生活が安定しないばかりか結婚もできない。少子化対策と言いながらやっていることは矛盾している。若者が将来へ向けて希望を持って生きていけるような政治をしなければ日本は衰退途上国化している。

国民が声を上げないと政治は良くならない。政治家は何処を向いて行動しているかと言えば、国民の声である、特に地方の声が地元国会議員には一番気になるらしい。
しかし、何人の人が地元へ帰った国会議員に意見しているだろうか。先生、先生と握手してくれたらそれだけで喜んで満足してはいけない。地方議員も地方の窮状を訴え議論して納得させるぐらいの気質を持たなければ仕事をしたとはいえないのではないか。

国会議員は、国民には信じられないほどの報酬が支給されているのである、したがって国民の窮状など国会議員には想像できないし生活の厳しさなど分かりようがないのである。毎日の生活をどのようにやりくりして、どんなに頑張っても生きていけない人のことなど、国会議員には到底理解できないのである。したがって地方議員がしっかりしなければ、本当に困っている人たちを救済することができない。

議会基本条例の制定は地域住民の生活を守るためでもあり、将来へ向けての夢、希望のあるまちづくりの為にも、その、必要性を感じているところであり住民の為に働く議会を目指さなければいけない。